微生物培養受託会社を探せる-バイオ受託ラボ-
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バイオセーフティレベル(BSL)とは?

ラボで発見した有用な菌を「サプリメントや食品原料として量産したい」と考えても、「法規制をクリアして安全に量産できる委託先工場が見つからない」とお悩みではないでしょうか。

この事業化のステップにおいて、工場選びの基準として必ず確認しなければならないのがバイオセーフティレベル(BSL)です。自社で発見した菌がBSLのどのレベルに該当するかによって、委託できる工場の設備要件が大きく変わってきます

本記事では、食品用途におけるBSLの基礎知識をはじめ、スケールアップの際に直面する食品グレードの壁や安全に量産を任せられる受託会社の選び方について詳しく解説します。

食品用微生物におけるバイオセーフティレベル(BSL)

BSL-1(一般的な食品に利用される安全な微生物)

BSL-1は、一般的に食品に利用されている、人に対して病気を起こす可能性が極めて低い(または無い)安全な微生物を指します。

このレベルに該当する菌種としては、乳酸菌、納豆菌、酵母、麹菌などがあり、通常の微生物実験室の設備で取り扱いが可能です。現在流通している食品用途の微生物の大部分がBSL-1に該当します。

BSL-2(取り扱いに注意が必要な特定の菌株)

BSL-2は、基本的には安全であるものの、免疫が低下している人の場合には日和見感染を起こすリスクがある菌が該当します。例えば、一部の腸内細菌などがこれに当たります。

このレベルの菌を取り扱う場合には、安全キャビネットの設置やオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)への専用動線の確保など、施設への立ち入り制限を含めた隔離設備が厳格に求められる点に注意が必要です。

量産化を阻む食品グレードとBSLの壁

工業用と食品用の設備の違い

有用で安全なBSL-1の菌であっても、農業用や化学用途の培養タンク(工業グレード)で培養したものを食品に転用することはできません

食品の原料やサプリメントとして市場に流通させるためには、単なる培養設備ではなく、HACCPや食品衛生法に準拠し、食品製造業の許可を持った専用工場(食品グレード)を探して委託する必要があります。工業用と食品用では設備や求められる法的基準がまったく異なるという事実が、工場探しの最初のハードルとなります。

一般食品工場ではBSL-2が敬遠される

さらに、適切な食品製造の許可を持っている工場であっても、通常の飲料や加工食品を製造しているラインがある場合、BSL-2に該当する菌の持ち込みは敬遠される傾向にあります

いくら健康な人には安全な菌であっても、専用の隔離施設を持たない一般工場では、万が一他の食品製造ラインへ菌が混入してしまった際のリスクが大きすぎるためです。

食品向け微生物受託培養会社を活用するメリット

食品グレードの厳しい衛生基準を満たしつつ、特定の菌株を安全に培養できる隔離設備を自社でゼロから建設するには、莫大な初期投資と長年の運用ノウハウが必要になります。

そこで、「菌はあるが工場がない」という課題を解決する有力な選択肢となるのが、専門の微生物受託培養会社(CDMO)へのアウトソーシングです。単なる培養会社ではなく、専門会社を選ぶメリットをご紹介します。

食品衛生法に基づく安全な製造ラインの確保

最大のメリットは、食品衛生法に基づいた安全な製造ラインを即座に確保できる点です。食品用途に特化した微生物受託会社は、食品添加物製造業などの許可を取得した専用タンクを保有しています。

自社で工場を建設する際のリスクやコストを抑えつつ、法令をクリアした高品質な食品原料の製造が可能になります。

適切なBSL管理とコンタミ防止のノウハウ

専門会社は、菌種ごとの適切な隔離培養や徹底した洗浄・滅菌(CIP/SIP)の高度なノウハウを持っています。そのため、一般の食品工場では断られてしまうような取り扱いの難しい菌であっても、交差汚染を防ぐ厳格なルールのもとでスケールアップが可能です。ただし、工場によって対応可能なBSLの上限が異なるため、事前のすり合わせは必須となります。

ラボから食品化へのトータルサポート

単なる培養作業の代行に留まらず、事業化に向けたトータルサポートが受けられる点も大きな魅力です。食品として流通させるために必要な生菌数の担保や風味への影響を考慮した培地選定、さらには凍結乾燥による粉末化までを一貫して任せることができれば、ラボでの発見から商用生産へのスムーズな移行が実現します。

まとめ

新規の微生物を食品ビジネスに活用するにあたり、まずは自社の菌がBSLのどのレベルに該当するのかを正確に把握することがすべての出発点となります。その上で実際の量産に進むには、BSLの要件を満たす隔離設備と、HACCPなどの衛生基準をクリアした食品グレードの工場の両方が不可欠です。

食品製造の許可(食品グレード)を持ち、かつ専門的なBSL管理ノウハウを備えた微生物培養会社をパートナーとして選ぶことが、安全かつ迅速に事業化を成功させるための鍵となります。

以下のページでは、培養目的で探せる微生物培養受託会社について紹介しています。今後の事業化に向けたパートナー選びのステップとして、ぜひ合わせてご覧ください。

培養目的で探す
微生物培養受託会社

増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!

工場の写真
※写真提供:池田糖化工業

食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。

 
培養目的別に探す「微生物 培養受託」会社3選

ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。

2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。

「食品用」なら
池田糖化工業
池田糖化工業
引用元:池田糖化工業公式HP(https://www.ikedatohka.co.jp/)
代表的な取り扱い微生物
  • 乳酸菌
  • ビフィズス菌
  • 麹菌
「食品用微生物」培養受託会社
としての強み
   

食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、各種食品用微生物の独自株や特殊条件の培養にも対応。
ハラール製品の製造の専用工場を持ち、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能

対応の柔軟性

製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。

また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。

培養から加工まで
一貫したサービス
「医薬品用」なら
神戸天然物化学
神戸天然物化学
引用元:神戸天然物化学公式HP(https://www.kncweb.co.jp/)
代表的な取り扱い微生物
  • 大腸菌
  • 放線菌
  • カビ
  • 酵母
「医薬品微生物」培養受託会社
としての強み

有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。

対応の柔軟性

培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。

精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。

培養から加工まで
一貫したサービス
「化粧品用」なら
三省製薬
三省製薬
引用元:三省製薬公式HP(https://www.sansho-pharma.com/)
代表的な取り扱い微生物
  • 乳酸菌
  • 酵母
  • 担子菌
  • 麹菌
「化粧品微生物」培養受託会社
としての強み

60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。

対応の柔軟性

植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。

また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。

培養から加工まで
一貫したサービス
 

選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。

①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか

上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。