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納豆菌

ここでは、納豆菌の機能や用途といった特徴や、納豆菌を取り扱っている微生物培養受託会社について、各社の特徴や基本情報をまとめました(※)。納豆菌の培養受託会社を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

※選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが上位表示する培養受託会社のうち、公式HPに「納豆菌」の取り扱いについて明記されている受託会社、もしくは取り扱いの確認が取れた会社をピックアップしています。

受託会社選びでは、取り扱っている微生物だけではなく、目的に応じた強みがあるのかもポイントです。このサイトでは、「食品用」「医薬品用」「化粧品用」と、微生物培養を3つの目的に分け、それぞれの分野で強みを持つ受託会社を紹介。

以下のボタンから紹介ページが確認できますので、目的に合う受託会社選びにご活用ください。

目的別に
微生物培養受託会社を探す

目次
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納豆菌は、芽胞を作ることが大きな特徴です。周囲の環境が悪くなると「芽胞」と呼ばれるバリアーを作ります。すると、熱や乾燥に強くなり、100℃の熱湯や0℃の氷の中、乾燥状態や真空、さらには胃酸のような強い酸にも耐えることができます。

ヒトの体の中に入った芽胞状の納豆菌は、胃酸に負けることなく生きて腸にたどり着きます。そして、小腸で再び増えていき、悪玉菌を抑える善玉菌として働く作用を持ちます。

また、大豆に納豆菌を加えて発酵させる過程で、ナットウキナーゼというたんぱく質分解酵素を生成しますが、これは血栓を溶かして、血液をサラサラにする働きがあります。ほかにも、骨の形成促進に関わるビタミンK2を生み出したり、アミノレブリン酸やオリゴ糖・食物繊維をつくります。

参照元:sunomono公式サイト/納豆・納豆菌https://sonomono.jp/natto-hakase/natto-hakase-56/#index_id1

腸内環境を整える

納豆菌そのものを摂取すると、腸の中で機能性成分を作り出したり、腸内環境を整えたりする働きが期待できます。整腸剤に納豆菌が配合されているものが多いです。

血液をサラサラにする

ナットウキナーゼは、納豆菌が作り出す酵素のことです。ナットウキナーゼと呼ばれる酵素は、納豆菌独自のものであり、さまざまな健康効果が期待できます。

ナットウキナーゼには、血栓の原因とされるフィブリンを溶かす血栓溶解作用があり、血流を改善する働きがあるといわれています。

血圧を正常に保つ

大豆のタンパク質をナットウキナーゼが分解することによって、納豆ペプチドが生成されます。血圧を正常に保つ効果が期待できます。

骨を強くする

納豆のネバネバ成分には骨を強くする働きがあるほか、ドライマウス予防や保湿成分としての効果が期待されています。

生命維持のために必要なエネルギーを作り出す

5-アミノレブリン酸(5-ALA)は、天然のアミノ酸の1つであり、人・動物・植物の細胞内で作られています。生命維持のために必要なエネルギーを作り出すのに必須とされており、生命の根源物質とほど称されるほど重要な成分です。

整腸作用や腸内細菌のエサとしての働き

大豆に含有されるデンプンを分解し、食物繊維やオリゴ糖を生成します。これらの成分は、整腸作用や腸内細菌のエサとしての働きがあります。

参照元:sunomono公式サイト/納豆・納豆菌https://sonomono.jp/natto-hakase/natto-hakase-56/#index_id1

納豆菌を取り扱っている培養受託会社一覧

池田糖化工業

池田糖化工業の公式HPキャプチャ
※引用元:池田糖化工業公式HP(https://www.ikedatohka.co.jp/)

池田糖化工業は、食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、食品事業として確かな基盤を有している企業です。長年培った食品加工やバイオ技術を活かし、培養のほかにも、菌体や培養液の濃縮や乾燥・粉末化、パッケージングなど柔軟に対応してくれます。製造条件の検討段階からさまざまな加工に至るまで幅広く依頼できることも特徴です。

対応微生物/設備・技術

乳酸菌、ビフィズス菌、麹菌、納豆菌など/培養槽(30L、200L、1kL、7.5kL、10kL)、連続殺菌機、遠心分離装置、加圧濾過機、限外濾過装置、凍結乾燥装置など。濃縮、乾燥/粉末化、包装、製造条件検討まで対応可能。

・オリジナル菌株の培養:記載なし
・オリジナル菌株の開発:記載なし

下記のページでは、池田糖化工業の設備や技術など、特徴についてさらに詳しく知ることができます。ぜひ確認してみてください。

日東薬品工業

日東薬品工業公式HPキャプチャ
※引用元:日東薬品工業公式HP(https://www.nitto-pharma.co.jp/)

日東薬品工業は1947年に創業した、国内屈指の生菌製剤のリーディング・カンパニー。医薬品の原料となる菌の培養・分離から乾燥まで一貫して対応しており、品質管理を徹底している点も特徴です。培ったノウハウを活かした生菌の取り扱いが得意であり、食品・化粧品の分野にも応用していることが強み。納豆菌の培養受託では、菌の特性に応じてカスタマイズされた機器を用いて製造されています。

対応微生物/設備・技術

アシドフィルス、ガッセリ、フェリカス、酪酸菌、ビフィズス菌ロンガム、納豆菌/培養タンク、遠心分離機、凍結乾燥機、スプレードライヤーなど。それぞれの菌特性に応じて、培養タンクの設定を緻密にカスタマイズ、できる限りヒトの手を介さない工程の製造ラインを構築。

・オリジナル菌株の培養:記載なし
・オリジナル菌株の開発:記載なし

次のページでは、日東薬品工業の設備や技術など、特徴についてさらに詳しく知ることができます。ぜひ確認してみてください。

納豆菌の特徴

納豆菌は、枯草菌といわれる納豆作りに欠かせない細菌の一つです。煮た大豆に納豆菌を入れて発酵させると、アミノ酸が凝縮された納豆ができ上がります。

40℃前後の温かい環境で活発に活動する微生物で、大豆の成分を栄養源としており、豆表面で繁殖することで、少しずつ納豆に形を変えていきます。大豆に含まれるタンパク質に取り付いた納豆菌は、繁殖しながら大豆成分を分解する酵素を生み出します。その酵素によって、納豆独特のネバネバ感やにおい、風味に仕上がるといった流れで培養するのです。

納豆菌は、酸に強い性質があるため、食べても生きたまま腸まで届けられることが特徴です。そのため、善玉菌の活性化によって腸内環境を改善したり、血栓を溶かして血液をサラサラにしたりといった働きがあります。また、納豆菌はビタミンK2を大量に含んでいることから、骨の形成を促す作用もあります。

増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!

工場の写真
※写真提供:池田糖化工業

食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。

 
培養目的別に探す「微生物 培養受託」会社3選

ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。

2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。

「食品用」なら
池田糖化工業
池田糖化工業
引用元:池田糖化工業公式HP(https://www.ikedatohka.co.jp/)
代表的な取り扱い微生物
  • 乳酸菌
  • ビフィズス菌
  • 麹菌
「食品用微生物」培養受託会社
としての強み

食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。

対応の柔軟性

製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。

また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。

培養から加工まで
一貫したサービス
「医薬品用」なら
神戸天然物化学
神戸天然物化学
引用元:神戸天然物化学公式HP(https://www.kncweb.co.jp/)
代表的な取り扱い微生物
  • 大腸菌
  • 放線菌
  • カビ
  • 酵母
「医薬品微生物」培養受託会社
としての強み

有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。

対応の柔軟性

培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。

精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。

培養から加工まで
一貫したサービス
「化粧品用」なら
三省製薬
三省製薬
引用元:三省製薬公式HP(https://www.sansho-pharma.com/)
代表的な取り扱い微生物
  • 乳酸菌
  • 酵母
  • 担子菌
  • 麹菌
「化粧品微生物」培養受託会社
としての強み

60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。

対応の柔軟性

植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。

また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。

培養から加工まで
一貫したサービス
 

選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。

①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか

上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。