としての強み
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、各種食品用微生物の独自株や特殊条件の培養にも対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
ここでは、大腸菌の機能や用途といった特徴や、大腸菌を取り扱っている微生物培養受託会社の基本情報をまとめています(※)。大腸菌の培養受託会社を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
受託会社選びでは、取り扱っている微生物だけではなく、目的に応じた強みがあるのかもポイントです。このサイトでは、「食品用」「医薬品用」「化粧品用」と、微生物培養を3つの目的に分け、それぞれの分野で強みを持つ受託会社を紹介。
目的に合う受託会社選びにご活用ください。
大腸菌は腸内にいる細菌の一種で、人間や動物の腸内で食べ物の消化を助けてくれる菌です。食物繊維のような消化しにくい成分を分解し、それをエネルギー源として利用できる形にしています。このため、大腸菌は消化において欠かせません。
大腸菌は腸内で栄養を分解し、発酵によって酢酸や酪酸などの短鎖脂肪酸を作ります。短鎖脂肪酸は、腸内のpHバランスを保つだけでなく、腸の細胞にエネルギーを提供する酸の種類です。また、大腸菌は栄養を分解する過程で、二酸化炭素や水素といったガスも生成します。これらのガスは腸内の活動を示す指標であり、腸の健康を保つためにも重要です。
大腸菌の中には病気を引き起こすものもあります。たとえば、O157というタイプの大腸菌は、牛の腸内に生息する腸管出血性大腸菌で、汚染された食べ物や生レバーを通じて人に感染する場合も。感染すると、O157が作る毒素によって、下痢や腹痛、さらには出血などの症状が引き起こされることがあります。
大腸菌は免疫の調整にも関わっています。大腸菌は「善玉菌」として、病原菌と競い合うことで感染症を防ぎ、免疫機能を正常に保つのに役立ちます。免疫バランスを保ち、腸内の健康を維持するためにも大切な存在です。
大腸菌はビタミンKを合成します。ビタミンKは血液の凝固に必要なものであり、血液が体の中でうまく流れ、必要なときに止血ができるようにするために不可欠です。
大腸菌は腸内フローラの一部として、腸内環境のバランスを保っています。これにより、炎症性疾患やアレルギー反応を抑え、代謝活動を助けることで、腸内環境を健全に保つ働きをしています。
大腸菌は、外部から遺伝子を取り込み発現させることが容易で、短時間で増殖できることから、多くの研究に利用されています。培養が比較的簡単で再現性の高い実験を繰り返し行えることから、遺伝子工学やバイオテクノロジーの基礎研究に欠かせない存在です。
かつて動物の膵臓から抽出されていたインスリンは、大腸菌によって大量生産が可能となりました。成長ホルモンやワクチン、酵素も同様に、大腸菌を利用して効率的に製造されています。これにより、医薬品のコスト削減と安定供給が実現できました。
大腸菌を使って石油や重金属、有害化学物質などの汚染物質を分解する研究も進んでいます。これをバイオミネラリゼーションと言い、一部の大腸菌は下水処理やバイオセンサーとしてモニタリングに利用されるなど、環境保全にも活躍している状況です。
大腸菌を利用することで感染症の検査が行われ、遺伝子操作技術を応用して遺伝子診断ツールとしても活用されています。医療用センサーとして体内の病原体の特定や分子検出技術に応用されており、特定疾病の早期発見や治療効果のモニタリングなど、医療分野で多岐にわたり利用されています。
大腸菌の培養技術は、迅速で効率的な増殖が可能であり、多くの研究や産業で広く利用されています。一般的には、栄養豊富な培地に大腸菌を接種し、37℃の温度環境で培養されます。
大腸菌は短時間で分裂し、数時間で大量の菌体を得ることが可能。培養過程では、酸素供給の調整や、pHバランスを保つことが重要です。また、増殖をモニタリングするために、光学密度計測などが使用されます。
これにより、一定の品質と量を保った大腸菌を培養することが可能になります。
食品業界では、大腸菌の培養技術がさまざまな製造プロセスに貢献しています。例えば、発酵食品の製造において、大腸菌は腸内の善玉菌を増やす機能を果たします。また、大腸菌の遺伝子操作技術を利用して、酵素やタンパク質の生産も行われています。この技術が、乳製品やサプリメント、医薬品などに使われる重要な成分の効率的な生産につながっています。
食品業界に限らず、環境保護の分野でも、大腸菌はバイオリメディエーションとして汚染物質の分解に利用されるなど、多岐にわたる応用が期待されています。
オリエンタル酵母工業は、1953年に国産酵母エキスを開発・生産した企業。長年にわたり、酵母エキスを中心にさまざまなニーズに応えるサービスを提供しています。酵母研究で培ったバイオテクノロジーを活かして、医療やライフサイエンスの領域のおいて貢献しています。大腸菌の培養では、フラスコレベルからファーメンターレベルまで対応できることが特徴です。
対応微生物/設備・技術
酵母、大腸菌/フラスコ (~5L)、ファーメンター (~1,050 L)など。培養条件検討、精製、乾燥凍結、ラベリング、包装まで対応。
・オリジナル菌株の培養:記載なし
・オリジナル菌株の開発:記載なし
以下のボタンから、オリエンタル酵母工業の設備や技術など、特徴についてさらに詳しく紹介したページが確認できます。ぜひ確認してみてください。
神戸天然物化学は、1985年に創業してから有機化学品の研究開発企業として、創薬の商品化までの全てのステージを支援している企業です。独自の分離精製技術を駆使した製造を得意としています。大腸菌の培養受託では、フラスコレベルから大量培養まで対応、スケールアップ製造、精製ステップを含めて幅広く対応していることが特徴です。
対応微生物/設備・技術
大腸菌、放線菌、カビ、酵母/培養槽(2L~5,000L)、遠心分離機(デュラバル式、シャープレス)フィルタープレス(1.4m²・13m²)殺菌タンク(3,000L)・細胞破砕機、電気泳動、プレートリーダー、UV-VIS、FT-NMRなど。スケールアップ、遺伝子組み換え体の培養、培養液から抽出、培養条件の検討と提案にも対応。
・オリジナル菌株の培養:〇
・オリジナル菌株の開発:〇
下記のページでは、神戸天然物化学の設備や技術など、特徴についてさらに詳しく知ることができます。ぜひ確認してみてください。
日本マイクロバイオファーマは、微生物の力を活用したバイオ技術を駆使して、医薬品を中心にさまざまな製品を開発・製造している企業。大腸菌の培養受託では、ラボスケールから商用スケールまで幅広く対応し、スケールアップ製造や菌株改良までサポートしてくれます。セルバンクから製造、製品分析なども受託できることが特徴です。
対応微生物/設備・技術
放射菌、大腸菌、酵母、カビ/パイロットスケール、発酵タンク、商用タンクなど。セルバンク調製からGMP製造まで対応、菌株改良やプロセス開発、スケールアップ試験も併せて対応可能。
・オリジナル菌株の培養:〇
・オリジナル菌株の開発:〇
下記のボタンから、日本マイクロバイオファーマの設備や技術など、特徴についてさらに詳しく紹介したページが確認できます。ぜひご覧になってみてください。
大腸菌は、腸内細菌の一つであり、人間や動物の腸内に生育しています。単細胞生物であり細胞分裂によって増殖する細菌で、大腸菌は主に遺伝子操作の実験には欠かせないものです。遺伝子組み換えのDNAの宿主として使用され、DNAの複製やRNA合成、タンパク質合成などの分子生物学における研究でさまざまな結果をもたらしました。
大腸菌は、栄養に富んだ培地と好気的な条件で培養することで増殖しやすい、有性生殖をする細菌。雄と雌の細胞同士が接合されることで、遺伝子の組み替えが起こると発見されています。このように組み換えDNAの宿主としての役割を持ち、遺伝学や分子生物学の研究材料や道具として使われることが特徴です。
増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!
食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。
ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。
2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。

食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、各種食品用微生物の独自株や特殊条件の培養にも対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。
また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。

有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。
培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。
精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。

60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。
植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。
また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。
選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。
①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか
上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。