としての強み
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
ここでは、微生物の「顆粒化」加工に対応している培養受託会社について、各社の特徴や基本情報をまとめています(※)。また、顆粒化の加工技術について、必要な設備や工程、加工目的などを解説。微生物培養受託会社へ顆粒化加工の依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
受託会社選びでは、目的に応じた強みがあるのかが重要なポイントとなります。このサイトでは、「食品用」「医薬品用」「化粧品用」と、微生物培養を3つの目的に分け、それぞれの分野で強みを持つ受託会社を紹介。
以下のボタンから紹介ページが確認できますので、目的に合う受託会社選びにご活用ください。
顆粒化を行った場合、さまざまなメリットを得られます。ここでは、「溶解性の向上」「飛散防止」「比重の定量化」「高速計量」「保存性の向上」「「大量生産・低コスト化」といったメリットについて解説していきます。
粉体を水に溶かす場合、原料によっては溶けにくいものもあります。このような粉体を無理に溶かそうとすると、なかなか溶けずダマになってしまいますが、顆粒にすることで溶けやすくなります。 顆粒化を行う場合、粉末を固めて加工する工程で粒子の間に空気が含まれるため、細かい穴がたくさん空いている状態に。この点から、顆粒を水に入れると細かい穴に水分が入り込んで全体が崩れていくため、粉末の状態だと溶けにくい原料も、溶けやすい状態することができます。
粉末は水に溶かす際や口に入れる時などに飛散しやすい面があります。その反面、顆粒化することにより比重が重く・粒子が大きくなるために、飛散しにくくなり、扱いやすくなります。また、粉末の状態だと口に入れた時にむせやすいですが、顆粒化することによってむせにくくなる、といったメリットもあります。
比重が異なる複数の原料を使用した場合、顆粒化して均等にすることでムラにならずに済みます。その一例として、調味料として使用されている「ごま塩」が挙げられます。この場合、ごまと塩の比重が異なるため、そのままの状態で使用すると塩が下に沈んでしまいます。塩を顆粒化することで胡麻の粒子に近づけて、均等に混ざるように工夫が行われています。
粉末のままの原料は、計量しようとすると細かな粒が舞い上がってしまうことがあり、作業がしにくい面があります。また、プラスチック製の計量スプーンを使用した場合には、静電気でスプーンに粉末が貼り付いてしまうケースもあり、作業に時間がかかってしまうことも。 しかし顆粒化を行うことによって舞い上がったり静電気でスプーンに張り付くこともなくなるために正確な計量がしやすくなり、作業の効率も向上します。
顆粒化を行う場合には、乾燥という工程を経ます。この点から、顆粒化を行うことで保存性が向上するといったメリットもあります。
顆粒化により、包装などの自動化が可能に。顆粒自動充填機などを使用することによって生産効率を上げ、製品の大量生産や低コスト化につなげられるといったメリットが得られます。
顆粒化を行うにはさまざまな方法があります。ここでは、「湿式造粒」「乾式造粒」「流動層造粒」「押出造粒」「撹拌造粒」についてそれぞれどのような方法なのかを紹介します。
水または結合剤を溶かした溶液を粉末に滴下する、またはスプレーで噴霧して湿らせ、その水分を乾燥させることで造粒します。湿式造粒は非常に広く用いられている方法です。
粉体の原料を、「シリンダー」と呼ばれている圧縮装置を用いて成形する方法です。乾式造粒の場合、水や結合材を使用せずに原料をそのまま圧縮する点が特徴です。このことにより、成分量を最大限保てる点がメリットといえます。また、湿式造粒に向かない一部の生薬や抗生物質の造粒の際に使用されています。湿式造粒と比較すると、原料を濡らし乾燥するといった工程がないため、製造コストを抑えられる方法でもあります。
計量混合した粉末材料に対し、水やエキス類、果汁などの水溶液を噴霧して粒子状に結合することによって顆粒を製造する方法です。こちらの方法を使用することで、0.3〜2mmほどの大きさの粒子の成形が可能です。溶解性に優れており水やお湯に素早く馴染むため、ココアや抹茶など、水溶性の高い飲料などに適している方法といえます。
粉体に結合剤の溶液を添加して混合した後に、「スクリーン」と呼ばれる均一の大きさの穴が空いた板から押し出すことによって、顆粒を成形する方法を押出造粒といいます。この方法の場合、直径2〜6mm、長さ10〜15mmほどの円柱状の顆粒を成形できます。例えば、顆粒状のスープやそのまま口に入れる顆粒食品などに適した方法であるとされています。
原料となる粉末粒子を造粒容器に入れ、回転するブレードを用いて混ぜ合わせつつ、結合剤を加えて練り込むことにより、厚密化された塊状の粒子を作る方法です。流動層造粒よりも比重の大きい原料の造粒に適した方法とされています。
顆粒化の技術を用いることにより、製品の品質・使いやすさの向上など多くのメリットが得られるため、食品業界においてもさまざまなところで用いられています。例えば、インスタントコーヒーや粉末スープ、各種調味料、乳製品など多彩な製品の製造に応用されています。
そのほか、「顆粒化のメリット」の部分でご紹介しているごま塩や、カップラーメンなどに入れる調味料などにも顆粒化の技術が用いられています。この点から、気をつけて見てみるといつも口にしているさまざまな食品に顆粒化の技術が活用されていることがわかるはずです。
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かした微生物培養を強みとしている企業です。培養のほかにも、菌体や培養液の濃縮や乾燥・粉末化、パッケージングなども可能です。流動層造粒機による顆粒、押出し造粒や撹拌造粒などによる顆粒製品の製造にも対応しています。
対応微生物/設備・技術
乳酸菌、ビフィズス菌、麹菌など/培養槽(30L、200L、1kL、7.5kL、10kL)、連続殺菌機、遠心分離装置、加圧濾過機、限外濾過装置、凍結乾燥装置など。濃縮、乾燥/粉末化、包装、製造条件検討まで対応可能。
・オリジナル菌株の培養:〇
・オリジナル菌株の開発:〇
東亜薬品工業は、50年以上にわたり人体用や畜産動物、ペット用として善玉菌の製造に携わっている企業です。主に、乳酸菌やバチルス菌などのプロバイオティクス菌を取り扱い、研究開発からスケールアップ製造まで一貫した対応を特徴としています。GMPに則った先進の設備管理のもとで、顆粒製剤の受託も可能です。
対応微生物/設備・技術
乳酸菌、バチルス菌などプロバイオティクス菌/培養タンク、集菌装置、乾燥装置、粉末混合装置など。研究開発から試験製造、スケールアップ後のライン製造まで一貫対応。
・オリジナル菌株の培養:〇
・オリジナル菌株の開発:〇
磐田化学工業は、1957年に創業してから発酵技術を活かした事業展開をしている企業です。有機物の製造や販売、食品に関する製造や販売、発酵や造粒、充填などの受託製造を行っています。微生物の培養では、フラスコレベルから生産レベルまでの培養や顆粒化、精製技術によって多様な製品の提供など幅広く対応していることが特徴です。
対応微生物/設備・技術
カビ・酵母・バクテリア/遠心分離機、プリコート・フィルター、MFフィルター、UFフィルター、限外濾過膜(RO)エレメント、イオン交換塔、真空濃縮機、FPろ過機、クリスタライザー、脱水機、真空乾燥機、ドラムドライヤー 、ホモジナイザー、粉砕機、振動篩など。フラスコからジャーファーメンターへの実験室レベルでの培養、安定生産の確認後は最大150トンタンクによる大量生産にも対応。
・オリジナル菌株の培養:記載なし
・オリジナル菌株の開発:記載なし
対応微生物/設備・技術
種麹、酵母菌、乳酸菌など/超遠心機、インキュベーター、分光光度計、凍結乾燥装置など。各種酵素活性分析や糖分析、アミノ酸分析などの分析や少量培養からタンク培養まで対応、株菌の改良と変異株の取得など。
・オリジナル菌株の培養:〇
・オリジナル菌株の開発:〇
大曾根商事は、1958年に創業してから長年にわたり乳酸菌をはじめとする有用微生物の製造、サプリメント・化粧品・医薬品の製造を行っている企業です。少量や難易度の高い試作や製造を受注しています。独自の技術による無菌の環境下での製造や菌数増加の技術があり、培養からフリーズドライ、顆粒化、パッケージ、製造販売まで一貫して対応が可能です。
対応微生物/設備・技術
乳酸菌/150L・300L・1000L・3600L・10000L培養槽、連続式遠心分離機による高精度な遠心分離、無菌の製造。菌数増加技術、培養検討、総菌数測定も可能。
・オリジナル菌株の培養:記載なし
・オリジナル菌株の開発:記載なし
微生物の顆粒化では、高速撹拌造粒機や流動層造粒機などの機械を用いて、さまざまな粒度の顆粒製品を作ることが可能です。また、操作が難しい難流動性粉体や比重の重い原料においても容易に対応できる造粒設備が整っている企業もあります。
成分の均一性を高めたり、粉立ちを抑えられることで工場の作業環境改善やほかの作業への影響を防げたりします。
粉末化された原料を使用して、精製水などの結合剤を加えながら顆粒の状態に加工します。そこで用いられるのは、高速撹拌造粒機であり、高速で混ぜることで顆粒が出来上がります。風の力で粉末を浮遊させながら、加湿と乾燥を繰り返すことで、粉末同士が結合して顆粒の形になっていく流れです。
顆粒にすることで、粉末よりも流動性や溶解性が向上したり、成分が均一になったりといった利点があります。口溶けや良い食品や簡単に溶ける薬などを製造するために、顆粒化は重要な加工技術といえるでしょう。
増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!
食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。
ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。
2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。
また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。
有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。
培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。
精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。
60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。
植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。
また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。
選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。
①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか
上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。