としての強み
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、各種食品用微生物の独自株や特殊条件の培養にも対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
「大量の培養液を使っているのに、目的の微生物や生産物の収量が上がらない…」といった培養効率の悩みを解決する手法が「高密度培養」です。
単にタンクを大きくして培地の量を増やせば生産量は上がりますが、それでは設備投資や原料費のコストが見合いません。高密度培養は、同じ容積のタンクから数倍〜数十倍の菌体や有用物質の収量を得ることで、製造コスト(固定費・原料費)を大幅に削減できる技術です。
本記事では、高密度化を実現するための代表的な技術である「流加培養」や「連続培養」の仕組みと、自社でスケールアップを行う際の技術的な壁、そして受託培養会社を活用するメリットを解説します。
「栄養をたくさん入れれば、その分だけ微生物も増えるのでは?」と考えがちですが、実際には以下の理由により増殖がストップしてしまいます。
つまり、高密度化を目指すためには、単に栄養を与えるのではなく、微生物の消費スピードに合わせて「少しずつ、適したタイミングで栄養を供給し続ける」精密なコントロールが不可欠となります。
増殖阻害や基質阻害を回避し、生産効率を極限まで高めるための代表的な2つの培養手法を解説します。
培養の途中で、微生物が消費した分だけの栄養源(培地成分)を計算し、追加で供給し続ける手法です。
最初から大量の栄養を入れないため基質阻害を完全に予防しつつ、タンク内の菌体密度を限界レベルまで引き上げられるのが大きなメリットです。操作性や品質管理のバランスが良く、現在の産業界(バイオ医薬品や有用物質生産など)で標準的かつ汎用的な培養手法です。
タンク内に新しい培地を常に一定の速度で供給し続けながら、それと全く同じ速度で「増殖した菌体を含む培養液」をタンクから抜き出し続ける手法です。
装置を止めることなく長期間にわたって連続生産が可能なため、タンクの洗浄・滅菌作業(ダウンタイム)を大幅に削減でき、時間あたりの生産効率が非常に高い点がメリットです。工業的にはパン酵母やビール醸造、アミノ酸の製造などで実用化されています。
しかし、長時間「雑菌汚染(コンタミネーション)」のない無菌状態を維持するハードルが高いことや、長期間の増殖による菌の突然変異リスクがある点がデメリットとなります。
理屈上は優れた高密度培養ですが、これを自社の工場で実現・量産化するには、以下のような高い壁が立ちはだかります。
研究室の小さなフラスコや小型ジャーファーメンターで成功した高密度化の条件を、そのまま数百・数千リットルの大型タンクで再現するのは極めて困難です。
大型タンクになると、攪拌効率の低下による「酸素の行き渡りのムラ」や、微生物が発する「熱の蓄積」が起こり、あっという間に菌が全滅するリスクがあります。これを防ぐための高度な流体解析や、精密な自動制御システム(DO・pH・温度連動制御など)の知見が必要になります。
高度な流加培養や連続培養を成功させるためには、微小な流量を制御できる専用の供給ポンプや、溶存酸素・排ガスをリアルタイムで監視する高価なモニタリング設備が必須です。
自社でこれらの特殊な設備をゼロから構築・維持管理し、さらにそれを使いこなせるバイオ技術者を雇用・育成するためには、膨大なコストと時間がかかります。
自社でのスケールアップや設備投資に限界を感じた場合、専門の「微生物受託培養会社」へ委託することは、ROI(投資対効果)の高い選択肢になります。
専門の受託会社は、多種多様な菌種での高密度培養の実績とデータを蓄積しています。
「この菌種の性質なら、このフィード(栄養供給)条件が最適だろう」という初期設定の精度が高いため、自社でイチから試行錯誤する時間を省き、短ルートで適切な培養条件(スケールアップ条件)を特定でき、製品化までのリードタイムを大幅に短縮できます。
自社で数千万円〜数億円の設備投資を行わなくても、受託会社が保有する「精密なフィード制御機能」や「高効率な酸素供給設備」を備えた最新タンクを利用できます。
設備投資のリスクを背負うことなく、専門技術者のノウハウが詰まった高品質・高密度な製造ラインを借りるという合理的な選択が可能です。
もちろん委託費用は発生しますが、プロの技術によって「1バッチあたりの収量」が最大化(高密度化)されれば、最終的な1グラム・1リットルあたりの製造原価(単位コスト)は、自社で低効率な培養を続けるよりも安く抑えられる可能性が十分にあります。
さらに、工場の維持費や専門スタッフの人件費といった「固定費」を外部委託によって削減できるため、自社の経営リソースを製品の企画やマーケティング(販売)に集中させることができるでしょう。
限られた設備から最大の収量を生み出す「高密度培養(流加培養・連続培養)」は、企業の製造コストを下げ、市場競争力を高めるために不可欠な技術です。
しかし、増殖阻害の回避やスケールアップ時の酸素・熱の制御など、実現には高度な設備と専門的なノウハウが求められます。
「自社で培養効率が上がらない」「大型設備への投資リスクを避けたい」とお悩みの場合は、無理に自社完結を目指さず、専門の微生物受託培養会社の知見と設備を賢く活用することをおすすめします。
以下のページでは、信頼できる微生物培養の受託会社とその選び方のポイントを紹介していますので、アウトソーシングを検討する際の参考にしてみてください。
増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!
食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。
ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。
2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。

食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、各種食品用微生物の独自株や特殊条件の培養にも対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。
また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。

有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。
培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。
精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。

60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。
植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。
また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。
選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。
①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか
上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。