としての強み
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
オリジナル微生物を受託培養してくれる受託会社は少なくありません。しかし受託製造はメリットも多い分、双方の権利や技術の秘密性、価値が流出するリスクもあります。
ここでは開発したオリジナルの微生物、生成条件の知的財産権はどちらに帰属するのかを解説します。
新規性、進歩性などの特許要件を満たす場合には、微生物そのものやその製造方法は特許の対象になり得ます。
微生物に限らず、著作権などに代表されるように開発者が有する技術的ノウハウは他の形態で保護されるケースもあります。
受託企業が保有する製造プロセスや独自技術は、依頼主とは異なる知的財産として扱われることがあります。そのため、依頼主がこれらの技術を活用・再現したい場合、ライセンス契約などの別途取り決めが必要となるケースもあります。
一般的には「契約条件」によって決まりますが、次のような考え方が主流です。
依頼主が独自に開発した、または権利を持つ微生物については、通常依頼主が特許権を保有します。
ただし製造を請け負う側(受託会社)が、微生物に改良を加えて独自の技術を用いて新たな発明とみなせる特徴を付与した場合には、その改良部分の知的財産権をどちらが取得するかを契約で定めることが多いです。
契約を締結する際に特許権の帰属を決めておかないと、後々トラブルの元となるので注意しましょう。
微生物の特許を取得するには、出願前に当該微生物をブダペスト条約の国際寄託当局に寄託し、寄託を証明した書面を出願書類に添付する必要があります。
寄託が必要な理由は、新しい性質を持った微生物の発見や発明に際し、その微生物をきちんと保管し、誰でも同じものを再現して調べられるようにするためです。
特許を取得する際には、微生物を寄託施設に預けることが法律で定められています。
自然界に存在する微生物のうち、人為的に作られ、科学的に確認されているものはごくわずかですが、まだ発見されていない微生物を「新規に発明した」と証明、判断することはとても難しいです。
そのため、微生物の分類をし、属・種を明らかにしておくことが大切になります。
オリジナル微生物の特許権などの知的財産権の帰属は、基本的に契約書に明記します。
一般的には微生物そのものを開発した依頼主がその権利を持ち、受託先が独自の技術やノウハウを保持します。
依頼主と受託会社の共同で研究や改良をする場合には、改良部分の権利をどちらが取得するのか、契約で明確に取り決めておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
最終的な権利関係は契約内容に左右されるので、契約書を作成・確認する際は弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
下記のページでは培養から加工まで一貫した受託や、開発から製造まで対応可能な受託会社を取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。
増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!
食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。
ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。
2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。
また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。
有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。
培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。
精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。
60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。
植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。
また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。
選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。
①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか
上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。