としての強み
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
乳酸菌や酵母は、発酵食品やプロバイオティクス製品、サプリメントなど、幅広い食品・健康食品の原料として利用されています。こうした食品に用いられる微生物の培養過程で、HACCP(危害分析重要管理点)の原則に基づいた安全管理を行っていくことが非常に重要です。
こちらの記事では、乳酸菌や酵母を培養する際に求められるHACCPの対応と注意点について解説していきます。
HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point:ハサップ)とは、食品の安全性を確保するため、製造工程に潜んでいる危害要因を科学的に分析し、重要な管理点(=CPP)を設定する、衛生管理の手法です。食品安全性と消費者保護の観点から、すべての工程においてリスクを未然に防ぐことが目的です。
乳酸菌や酵母を培養する工程において、原料の受け入れから最終製品の検査に至るまで、それぞれの段階で適切に管理を行っていくことが求められます。
乳酸菌が持つ酸性の環境で活性が高まる性質のように、微生物には独自の特徴があります。それぞれの特徴に留意しながら衛生管理を行っていくことが重要です。「原料と培地環境」「発酵条件」「微生物検査」という3つの点からまとめていますので、参考にしてください。
培養にあたっては、使用する培地や水質、温度管理が非常に重要です。また、原料の受け入れを行う際には、微生物の混入を厳密に検査して、基準を満たしたもののみを使用するようにします。
培養施設については衛生管理を行うことや、空調・水システムについて定期的な点検を行っていくことが不可欠です。
特定の温度やpH、酸素の供給条件下における効果的な増殖など、それぞれの微生物の特徴に合った条件があります。
培養工程では、設定した温度やpHが基準から逸脱しないための管理が必要です。もし異常が検知された場合、迅速に是正措置を講じられる体制を整えておくことが重要になります。
培養過程においては、定期的にサンプルの採取を行い、微生物検査の実施、菌の純度や活性について評価を行います。また、検査結果は詳細な記録を行っておくことが大切です。記録をとり、トレーサビリティを確保することで、万が一の事故が発生した場合に迅速に原因を追求できる体制が構築できます。
「トレーサビリティ」とは、製品の生産から消費までの流れを把握できる仕組みを指します。トレーサビリティを確保することで、原因の特定が容易になり、早期に原因特定ができれば、問題を最小限に抑えることができます。
まず、委託先の選定が重要です。微生物培養は、適切な製造環境が整えられている点に加え、品質・安全性が確保されている必要があります。選択する基準として、HACCPやGMP(適正製造基準)に対応している工場であることを確認するようにしましょう。
実際にトレーサビリティ管理がしっかりと行われていることも確認します。培養から製品管理までの記録が管理されていて、トレーサビリティが確立されていれば、もし製品にトラブルが発生した場合にも迅速に原因を追求できます。さらに、再発防止につなげることもできます。
委託を検討している先が、食品衛生法に基づく検査体制を整えていることも重要です。特に、「微生物検査」「異物検査」「保存性テスト」については確認しておいてください。
もし検査体制が不十分だったことが原因でトラブルが発生した場合には、委託先に責任があったとしても自社に対する責任に波及したり、消費者にネガティブなイメージを持たれてしまう可能性もあります。もし検査体制について曖昧な部分がある場合には、委託先候補から外すことを検討してください。
微生物を培養する過程において、HACCPの原則に基づいた安全管理が非常に重要です。微生物培養を委託する際には、委託先のHACCPやGMP(適正製造基準)の対応状況など、ポイントを押さえた選定を行うことが大切です。
下記のページでは、培養から加工まで一貫した受託や、開発から製造に至るまで対応できる受託会社を取り上げていますので、委託先を探す際にはぜひ参考にご覧ください。
増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!
食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。
ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。
2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。
また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。
有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。
培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。
精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。
60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。
植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。
また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。
選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。
①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか
上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。