としての強み
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
ここでは、放線菌の機能や用途といった特徴や、放線菌を取り扱っている微生物培養受託会社の基本情報をまとめました(※)。放線菌の培養受託会社を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
受託会社選びでは、取り扱っている微生物だけではなく、目的に応じた強みがあるのかもポイントです。このサイトでは、「食品用」「医薬品用」「化粧品用」と、微生物培養を3つの目的に分け、それぞれの分野で強みを持つ受託会社を紹介。
次のページで詳細を確認できますので、目的に合う受託会社選びにご活用ください。
放線菌は細菌の一種だと言われており、抗生物質を生産することで知られています。また、放線菌は、土壌中に存在している微生物の1種です。栄養分を与えて培養すると薬のもとになる物質をつくり出す性質があり、微生物に特定の物質を生成させる「バイオものづくり」でも活用されています。
結核治療薬であるストレプトマイシンや寄生虫駆除薬のイベルメクチンはもとより、放線菌が生産する物質として発見されました。放線菌の物質生産能力の高さを活用し、遺伝子改変技術と合わせ、さまざまな有用物質を放線菌で作る取り組みが行われています。
抗生物質を出し、糸状菌の菌糸を溶かすほか、伸びるのを抑えるなど、抗菌作用が注目されています。また、家畜糞の悪臭のもとである低級脂肪酸の分解酵素を持つため、悪臭を消し去る働きがあります。
リンゴのモンパ病やイネのイモチ病を抑制する働きがあります。また、放線菌堆肥は、露地やハウスを問わず、ニラ・ナス・野沢菜といった野菜の連作障害を改善する効果があります。ミニトマトの果実に旨みを加えたり、トウモロコシ・スイカが甘くなったりするほか、米粒が大きくなる、トマトの果実の硝酸態チッソが減るといった改善が期待できます。
放線菌は、土壌を団粒化し、有機物の分解を通して植物にさまざまな栄養を供給し、センチュウや病原菌(糸状菌)が住みにくい環境に変えてくれる働きがあります。
放線菌は、悪臭のもとである低級脂肪酸の分解酵素を持つため、悪臭を消したり、ハエの卵を食べる働きがある点も特徴です。
放線菌は、キチナーゼという酵素を生成する働きがあります。エビやカニといった甲殻類の殻やカブトムシのような節足動物の外骨格を生成するキチン質を分解する酵素ですがセンチュウなどの害虫対策に有効です。
神戸天然物化学株式会社は、1985年に創業してから有機化学品の研究開発企業として、創薬の商品化まで事業展開をしている企業です。独自の分離精製技術を駆使した製造を得意としています。放線菌の培養では、培養条件の検討をはじめとして、フラスコレベルから大量の培養までスケールアップできる点や、精製ステップを含めて幅広く受託できる技術力は特徴です。
対応微生物/設備・技術
大腸菌、放線菌、カビ、酵母/培養槽(2L~5,000L)、遠心分離機(デュラバル式、シャープレス)フィルタープレス(1.4m²・13m²)殺菌タンク(3,000L)・細胞破砕機、電気泳動、プレートリーダー、UV-VIS、FT-NMRなど。スケールアップ、遺伝子組み換え体の培養、培養液から抽出、培養条件の検討と提案にも対応。・オリジナル菌株の培養:記載なし
・オリジナル菌株の開発:記載なし
第三化成は、独自の化学技術を用いたコーティングサービスや受託合成、受託培養などの事業を幅広く展開している開発方企業です。乳酸菌、酵母菌、カビなどさまざまな微生物の培養に幅広く対応できる知見と技術を持っています。放線菌の培養では、ラボスケールから大量培養、販売まで一貫して受託し、さらには共同開発にも対応できるノウハウは強みといえるでしょう。
対応微生物/設備・技術
放線菌、乳酸菌、酵母菌など/数L~500L発酵槽の培養スケールまで対応、連続遠心分離機、中空糸ろ過膜、実験用凍結乾燥機、エバポレーターなど。ラボスケールの検討から販売の展開まで、トータルフローをサポート。
・オリジナル菌株の培養:記載なし
・オリジナル菌株の開発:記載なし
放線菌は、土壌に生息している微生物で、多種多様な形状があります。とくに、ストレプトマイセス属放線菌は、抗生物質を生産することが特徴です。結核の治療薬である、ストレプトマイシンとして製品化されます。ほかにも、抗がん剤や酵素、免疫抑制剤などの治療薬にも用いられる細菌です。
多種多様な形状がある細菌のため、それぞれの増殖に適した寒天培地や液体培地で培養することが基本。ストレプトマイセス属の場合は、7〜10日以上培養すると、胞子形成が盛んに行われている状態のため、その時期の菌体が使用されます。
放線菌は、細菌や糸状菌と並ぶ三大微生物の一つとして培養に使われることが多くあります。ストレプトマイセン属の放線菌は、主に抗生物質を出して糸状菌の菌糸を溶かすといった働きがあり、その抗菌作用は特徴とされています。人間への効果だけではなく、リンゴのモンパ病やイネのイモチ病も抑制することも可能です。さらに、低級脂肪酸の分解酵素があるため、家畜糞尿の悪臭を除去するといった機能があります。
増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!
食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。
ここでは、「目的に応じた強み」「対応の柔軟性」「一貫した生産体制」の3つのポイントを基準として選定した、微生物培養の受託会社を紹介。
2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社から、食品用や医薬品、化粧品の目的別に選定した3社を紹介します。
食の中間原料メーカーとして110年以上の歴史と実績があり、長年培ってきたバイオ技術を活かし各種食品用微生物の培養に対応。
ハラール専用工場が稼働予定のため、海外展開を考えているメーカーの大量培養にも対応可能。
製造条件の検討段階でも受託でき、研究開発スタッフによる提案が受けられます。
また、試作の相談も可能で、納得できるまで改良に応じてくれるなど、要望に応じて柔軟な対応をしてくれます。
有機化学品の研究開発企業として、創薬の研究からプロセス開発、商品化までの全てのステージを支援しています。
培地や培養方法といった培養条件を提案するなど柔軟に対応。
培養条件が決まっていなくても、神戸天然物化学から提案が可能です。また、最大5,000Lまでスケールアップができるのも強み。
精製技術など様々な技術を統合して、独自の知見から幅広い要望に応える体制を構築しています。
60年以上にわたる、皮膚科学に基づく美容成分の研究で培った開発力と製薬技術を活かし、化粧品の製造から販売を行っています。
OEM・ODMまで幅広く相談が可能です。
植物や微生物など、さまざまな素材からの化粧品原料開発が可能です。
また、小ロットの依頼やオリジナル化粧品原料の開発から生産まで、幅広く対応できます。
選定条件:2023年7月21日時点、Googleで「微生物 培養受託」を検索した際に公式HPが表示された培養受託会社を次のポイントで精査しています。
①目的に応じた強みがあるか
②対応の柔軟性
③OEMなど一貫したサービスを提供しているか
上記すべての条件を満たす会社のうち、以下の目的別に3社を選定しました。
・「食品用」の微生物培養:池田糖化工業・・・食品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、食品事業として最も創業が古く歴史が長い。
・「医薬品」の微生物培養:神戸天然物化学・・・・医薬品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で唯一、創薬研究からプロセス開発研究、医薬品のGMP製造まで、創薬の全工程において対応している。
・「化粧品」の微生物培養:三省製薬・・・化粧品関連事業を中心に展開している微生物培養受託会社の中で、唯一原料開発からOEM生産まで一貫してサポートしている。