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【特集】ハラール需要に対応!微生物培養受託会社の取り組みに迫る

商品やサービスがイスラム法に則って製造されたことを示す「ハラール認証」。一般的に、食品をイスラム諸国へ輸出する際、輸出先が認めるハラール認証を取得する必要があります。 世界の人口の4人に1人はムスリムである(※)ことからも、海外市場を狙う企業を中心に、国内でも認証取得の需要が高まっています。

そんな中、ハラール対応工場の稼働に向けて動き出している池田糖化工業を特集。食品中間原料メーカーが技術力を活かして始めた、微生物の受託培養事業における、世界を視野に入れた取り組みや充実の設備をご紹介します。

※参照元(PDF):Pew Research Center「Mapping the Global Muslim Population」 ( khttps://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/torikumi_zirei/pdf/q_haral.pdf

目次
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商品は7,000種以上!
老舗の「食品中間原料メーカー」
池田糖化工業とは

池田糖化工業公式HPキャプチャ
※引用元:池田糖化工業公式HP(https://www.ikedatohka.co.jp/)

食品中間原料メーカーとして110年以上の実績(※)を持ち、国内外の多くの食品メーカーと取引している池田糖化工業。 カラメル色素や着色料を始め、フルーツソースや調味料、レトルト食品など7,000種類以上の商品を扱っており、国内屈指の中間原料メーカーとして強い存在感を示しています。

※参照元:池田糖化工業公式HP (https://www.ikedatohka.co.jp/company/about.html)

また、ニーズに合わせて製品を加工できる設備も強み。液体・粉体のブレンド装置や、フリーズドライのための真空凍結乾燥機、造粒装置など、要望に応えるための生産設備を保有しています。

現在では、中間原料の製造に留まらず、様々なスケールの培養槽を使用して、乳酸菌、ビフィズス菌や麹菌などの各種食品用微生物の培養受託サービスを提供。長年培ってきた食品加工技術を応用し、多種多様なニーズに応えています。

培養受託会社として始めた、
ハラール認証に向けた
取り組みとは?

培養受託事業も展開する食品中間原料メーカーとして、今後のハラール需要を見据えて始めたのが、ハラール対応工場を整えること。池田糖化工業では、まずハラール認証や他の原料メーカーに関する、情報収集から開始しました。

認証機関関係者からの聞き取り調査で、培養に必要な設備や各原料メーカーのハラール対応状況をしっかりチェック。イスラム法において合法であることを指すハラール性は、原材料の調達から加工まですべての工程で求められます。

そのため、従来の工場と分けた専用の工場で、原料の調達・製造・保管・出荷・輸送までを行う必要があり、建設会社と綿密に相談しながら、池田糖化工業が集めた知識と長年培った技術力をもとに設計が進められました。

多様なニーズに対応可能!
池田糖化工業の充実した設備

ハラール専用工場は“10~20kL”の大量培養にも対応可能

10tサイズ(最大容量8.5t)の培養槽
10kL培養槽
10kL(最大仕込み8500L)の培養槽
(※写真提供:池田糖化工業)

培養槽、遠心分離機、凍結乾燥機、連続殺菌気など、微生物の培養・加工に関わる様々な設備を保有している池田糖化工業。培養槽は大きいものから8,500L、5000L、700L、160L、21L(仕込み容量)と幅広く取り揃えています。

必要に応じて適した大きさの培養槽を使用するため、小ロットから大量培養まで応じることができます。また、2025 年に稼働するハラール専用工場では、10~20kL の大量培養にも対応が可能となります。

池田糖化工業の工場で使用している培養槽
200L培養槽
池田糖化工業の工場で使用している200L(最大仕込み160L)の培養槽。まずは小さいサイズのもので培養を始め、徐々にスケールアップします。(※写真提供:池田糖化工業)

培養は、基本的に小さなサイズから始め、徐々にスケールアップ。同じ条件でも培養槽が異なると、できるできないといったことがあり、スケールアップはある種職人技のようなところがあるんだとか。

池田糖化工業は、1986 年から微生物・酵素関連の研究開発事業を行っており、経験豊富なスタッフがサポートしてくれることから、安心感をもって培養を依頼することができます。

培養から加工までをスムーズに
行える環境

遠心分離機
遠心分離機
培養液の濃縮に使用する遠心分離機で連続的な処理が可能です。(※写真提供:池田糖化工業)

池田糖化工業は、培養や凍結乾燥の設備などがある工場と、スプレードライなど粉末化設備のある工場が同じ敷地内にあります。

工場の敷地内に一連の設備が揃っている環境が、培養から粉末化などの加工まで一貫してスムーズにおこなうことを可能としているのです。

凍結乾燥機
凍結乾燥機
凍結した状態で高真空にすることで水を昇華させ、乾燥させることができます。(※写真提供:池田糖化工業)

培養後に粉末加工する際は、凍結乾燥とスプレードライのいずれの方法も実施することが可能

スプレードライであれば、コンテナに入れて同一敷地内の粉末化設備の工場へ運搬。培養液を濃縮することで液量を小さくすることもできます。また、スプレードライ後に造粒加工を行うことも可能です。

豊富な設備が揃う
ハラール専用工場

稼働予定のハラール対応工場では、培養槽、遠心分離機、凍結乾燥機の設備が揃っています。中でも、培養槽は最大20kLと、大量培養が可能な点は大きな魅力と言えます。

2025年から稼働予定ですが、今から相談や試作の製造を受け付けています。製造で使用する原材料の選定や、ハラール認証団体の紹介など、認証取得のためのサポートも行いますので、検討している方は、ぜひ公式HPからお問い合わせください。

池田糖化工業の会社概要

会社名 池田糖化工業株式会社
本社所在地 広島県福山市桜馬場町2-28
電話番号 084-957-3460
公式HP https://www.ikedatohka.co.jp/

増加するハラール需要…
微生物培養受託会社の
取り組みや設備を特集!

工場の写真
※写真提供:池田糖化工業

食品事業で110年超の実績を誇る老舗メーカーが"ハラール専用"工場を稼働予定。
ハラール認証を目指す企業に向けた取り組みや充実の設備を紹介します。